植物
大分類 植物
種名 Zingiber officinale
学名 (一般名) Zingiber officinale[Ginger、しょうが、ショウガ、生姜、生薑、薑、こしょうが、コショウガ、小しょうが、はじかみ、ハジカミ、薑、くれのはじかみ、クレノハジカミ、呉椒、じんじゃー、ジンジャー]
科名 ショウガ科
原産 南アジア、インドなど;熱帯アジア原産
日本伝来 「令義解(833)」は、にんにく、ねぎ、あさつき、めひる、しょうがを五辛とした。;3世紀以前に中国から伝わって、小・中ショウガが栽培され、大ショウガは明治期に渡来し昭和になって出回り始めた。
概説 辛みと特有の芳香をもつ地下茎(塊茎)を食用とする。栽培方法により、芽しょうが、葉しょうが、根しょうがなどがある。種しょうがを「古(ひね)しょうが」といい、種しょうがから分かれて肥大したものを「新しょうが」、茎のついた若しょうがのことを「ハジカミ」という。;ハーブの一種;[根茎、オイル]苦辛い、芳香、加温性のハーブ。;オイルは香水に使用する。;ショウガは古代から薬用、治療用として栽培されてきた。;古代ローマではAD200年、課税対象物になっている。;古代漢方処方書に初めて記載されたのは漢時代(AD25から220)後期である。;ヒンズー教アーユルヴェーダでショウガはvishwabhesaj「万能薬」で知られ、アーユルヴェーダ、中国漢方共に全処方薬の約半分に使用されている。;ジンジャーは揮発性オイル、ギンゲロール、ショウガオールを豊富に含む。;ショウガオールはギンゲロールが分解してできるもので、乾燥させるだけで発生し、ギンゲロールよりも2倍刺激性がある。したがって乾燥ショウガは生のものよりも辛く中国漢方では別の目的に使用する。;ショウガは香味料としても世界中で珍重されている。;他に料理用に使用されるものは東南アジア産Zingiber cassumar(カスマル・ジンジャー)、Zingiber mioga(ジャパニーズ・ジンジャー、ミオガ・ジンジャー)で、これはベルガモットに似た香りがする。
食用 万葉時代の香辛野菜;根茎を香辛料として用いる。辛味成分は、ジンゲロールで、加熱するとショウガオールになる。魚や肉の臭みをとる作用。;新鮮な若い根茎(グリーン・ジンジャー)は生で食べるかシロップ、砂糖漬けにする。;カレー、チャツネ、ピクルス、肉、魚、マリネに使用する。;酢漬けのショウガ(ガリ)は日本料理、特に寿司のツマにする。;乾燥ショウガの粉末はケーキ、ビスケット、ソースの香味料になる。
健康促進・薬用 血行を高める。風邪の引きはじめ、生理痛に効果。抗菌作用。老化やガン予防の効果も期待できる。鎮痛、鎮咳、健胃;辛味成分は腸チフス菌やコレラ菌等に対して強力な殺菌作用がある。抗酸化性がある。代謝促進効果。発ガンのプロモーション抑制効果。;抗菌・殺菌作用、肥満抑制、ガン抑制、食欲増進、免疫力強化、高血圧予防、冷え性改善;去痰、発汗促進、鎮痙、吐き気、嘔吐抑制、循環器の刺激、鎮痙、鎮痛作用がある。;乗り物酔い、吐き気、朝の吐き気、消化不良、疝痛、腹部の冷え、風邪、インフルエンザ、末梢循環不全に内服する。;皮膚炎、消化管潰瘍、高熱の患者に使用してはならない。;外用薬として痙攣痛、リウマチ、腰痛、月経痛、捻挫に有効である。;消化管機能不全にはGentiana luteaゲンチアナと合わせることが多い。;中国漢方では咳、風邪、下痢、嘔吐、風邪による腰痛に生の根茎、子宮出血、血尿に生または炭化した根茎、腹部膨満、浮腫に根茎の皮、ショックに伴う悪寒、脾臓の代謝不全による消化不良、慢性気管支炎に乾燥根茎をそれぞれ内服する。
一般文献 廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998);白鳥早奈英ら監修、もっとからだにおいしい野菜の便利帳、高橋書店(2009);Wiliam, Medicines form the Earth,McGraw-Hill Book Company,(New York)、(1978);難波恒雄,原色和漢薬図鑑(上、下),保育者、大阪(1980);芳本信子、新しい視点生きた知識食べ物じてん、学建書院(2005);オールガイド五訂増補食品成分表2009、実教出版(2009);五明紀春監修、502品目1590種まいにちを楽しむ食材健康大辞典、時事通信社(2005);デニー・バウン著、英国王立園芸協会ハーブ大百科、誠文堂新光社(1997)
加工品 せんべい(柴舟小出,石川県金沢市横川7丁目2-4,http://www.shibafunekoide.co.jp/);しょうが飴((株)うどんや風一夜薬本舗,大阪市東住吉区山坂1-11-2,http://www.kazeichiyakusuri.co.jp/);メガシャキ(ハウス食品(株),大阪府東大阪市御厨栄町-5-7,http://housefoods.jp/products/catalog/cat_1,1002.html);南さつましょうが湯(南さつま農業共同組合IK,鹿児島県川辺郡知覧町郡17285,http://www.k-p-a.jp/nousan/nousan_0561.htm);羅漢果入り改源のど飴((株)カイゲン,大阪市中央区道修町2-5-14,http://www.kenko.com/product/item/itm_7511013072.html);大根生姜のど飴((株)磯家食品,福岡県三潴郡大木町横溝82-3);のど黒飴(ノーベル製菓(株),〒544-0004大阪市生野区巽北4丁目10番2号,http://nodokuro.com/item.php);だいこんしょうがのど飴(川口製菓(株),〒640-8301,和歌山市岩橋1556-2) ;ジンジャーボンソフトキャンディ-(日本アンカー(株)輸入のアゲルランガン社製、東京都港区芝5-29-19,);手造りしょうが黒糖吉野本葛入り(灘商事(株),〒639-3445奈良県吉野郡吉野町楢井1197,http://www.nada-shoji.co.jp/)
画像 Zingiber officinale