植物
大分類 植物
種名 Allium cepa
学名 (一般名) Allium cepa L.[Onion、たまねぎ、タマネギ、玉葱、はたまねぎ、ハタマネギ、葉タマネギ、すかーりおん、スカーリオン、ぷちおにおん、プチオニオン、ぺころす、ペコロス];Allium cepa L. 'Aggregatum'[shallot、eschalot、potato onion、えしゃろっと、エシャロット、えすかろーる、エスカロール、しゃろっと、シャロット、べるぎー・えしゃろっと、ベルギー・エシャロット];Allium cepa L.var bulbliferum L. H. Bailey[やぐらたまねぎ、ヤグラタマネギ、えじぷしあん・おにおん、エジプシアン・オニオン、つりー・おにおん、ツリー・オニオン]
科名 ユリ科
原産 現在のイラン北部とパキスタン北部からアルメニアにかけての山岳地帯が原産地と推定されている。古代エジプトでは紀元前3000年から2700年頃の壁画にタマネギが描かれている。ミイラを作るときの胸、骨盤などの腔所などで使われた。古代ギリシアでは紀元前10-8世紀、ローマでは紀元前8世紀から栽培されていた。プリニウスは「自然史」で6つの栽培品種を記録した。アメリカでは17世紀になって栽培された。
日本伝来 江戸時代に長崎にもたらされ、明治17-18年(1884-85)に栽培されるようになった。
概説 一球型, 一般的なタマネギ。プリニウスの6つの栽培品種。一球型には辛味系統と甘味系統とがある。日本で栽培されるタマネギは主に辛味系統である。「長岡交配OX黄」、「もみじ」、「札幌黄」、「泉州黄」、「愛知白」、「奥州」、「貝塚早生」などがあった。;分球型, エシャロットは一球型のタマネギより軟らかく、皮が黄色のものは、赤皮のものより大きく日持ちがよい。ピクルスにすることが多い。日本の市場でエシャロットとして売られているものは若採りしたラッキョウであり、本物のエシャロットとは別物である。輸入されたエシャロットは、ベルギー・エシャロットとして売られていることがある。;ヤグラ型,花序に珠芽ができるもので、エジプシアン・オニオン(Egyptian onion)、ツリー・オニオン(tree onion)と呼ばれている。日本では、栽培品種としてヤグラタマネギが知られている。;赤タマネギ,栽培種「ストックトン・アーリー・レッド」、「湘南レッド」;プチオニオン,ペコロス;葉タマネギ,日本ではぬたにする。イギリス、アメリカでは微塵切りにしてサラダに良く使う。;黄たまねぎ、白たまねぎ、赤たまねぎ、小たまねぎ;玉ねぎ:ハーブの一種;[玉ねぎ:球根、生ジュース]刺激性のハーブ
食用 鱗茎を食べる。ビタミンCに富む。ビタミンB1の吸収を促進する。刺激臭の主成分は硫化アリルである。葉タマネギは、日本ではぬたにする。一方、イギリス、アメリカでは微塵切りにしてサラダに良く使う。[香辛料]鱗茎;玉ねぎ:調理しても生でも、ネギ類は野菜としてまた大半の肉、野菜料理とチャツネの香味料として欠かせないもの。またパンやチーズと共に生、ピクルスが食される。
健康促進・薬用 絞り汁は咳や風邪に効く。防腐剤、利尿剤。[香辛料]鎮咳、強壮;血糖低下作用。発ガン物質を活性化する酵素を抑制し、体外へ排泄しやすくするための酵素を活性化する。エネルギー代謝を活発化させる。体脂肪の分解を高める作用があるので肥満防止によい。血液中の血栓を溶かす作用を高め、虚血性心疾患や粥状(じゅくじょう)動脈硬化症を防ぐ効果があるとされる。;血栓防止、動脈硬化予防、ガン抑制、糖尿病予防、脂肪分解促進、便秘改善、消化促進、抗菌・殺菌作用;エシャロット:スタミナ増強、血栓防止、ガン抑制、動脈硬化予防、食欲増進、高血圧予防、むくみ防止、免疫力強化;玉ねぎ:感染予防、鎮痙、血圧降下、凝血、血糖値降下、去痰、利尿作用がある。;玉ねぎ:気管支炎、胃腸炎に球根の成分抽出液を内服する。;玉ねぎ:外用薬としてニキビ、腫物に有効。
一般文献 大場秀章、サラダ野菜の植物史、新潮選書(2004);白鳥早奈英ら監修、もっとからだにおいしい野菜の便利帳、高橋書店(2009);芳本信子、新しい視点生きた知識食べ物じてん、学建書院(2005);オールガイド五訂増補食品成分表2009、実教出版(2009);五明紀春監修、502品目1590種まいにちを楽しむ食材健康大辞典、時事通信社(2005);デニー・バウン著、英国王立園芸協会ハーブ大百科、誠文堂新光社(1997)
加工品 -
画像 Allium cepa