生命科学系主要プロジェクト一覧

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ゲノムインフォマティクス技術
プロジェクト名 ゲノムインフォマティクス技術
開始年度 1998
終了年度 2002
期間 1998〜2002終了
予算額 総額66.39億円
主要研究者(プロジェクト当時の所属機関) プロジェクトリーダーは設置せず戦略技術委員会により推進
委員長:大石 道夫(かずさDNA研究所)、
他委員7名(村上、関谷、地神、吉川、磯野、高木、榊)
概要 ゲノム配列情報を有効に利用するための技術開発
プロジェクトの概要 ゲノムインフォマティクス技術パンフレット(http://www.nedo.go.jp/informations/panel/pdf/bio/bio_003.pdf 現在参照不可)から引用
 近年のバイオテクノロジー技術の進歩の結果、医学生物学実験の自動化・ハイスループット化が加速されています。それに伴って、遺伝子やタンパク質に関する多種多様な実験結果が大量に産出されつつあり、大量の情報から有用な情報をいかにして見出すかが生物学研究者の重要な課題のひとつとなっています。
 本研究開発では、このような課題に対して、千姿万態の大量情報を整理・統合することにより、遺伝子ネットワーク研究を支援するシステムの開発を目的としています。ワークベンチシステムは、生物学研究者が右図に示すような研究サイクルを繰り返すことによって、着目する遺伝子群を取り巻く遺伝子ネットワークの構築の支援を行うことを企図しています。まず、研究者は研究対象として着目している遺伝子群をシステムに入力します。システムは、これらの遺伝子に関連する遺伝子ネットワークを、別途システムに与えられた再編成データベースや発現プロファイル、他の情報などから参照して再構築し、ユーザに提示します。ユーザは提示されたネットワークに対して、システムをインタラクティブに操作することにより、ネットワークを把握しやすいように配置したり、着目している遺伝子に関連する他の実験結果や配列情報解析結果など種々の情報を参照したりすることが可能です。
 また、システムが有する機能を使用し、ネットワークをさまざまな観点から分析したり、研究者の仮説として例えば制御関係を追加した際のネットワークの変化などを見るために、いわばシミュレータ的に本システムを使用することができます。このようなインタラクションの結果として、着目している遺伝子群に関し、遺伝子の機能や制御因子の存在などといった新たな知見あるいは示唆を得ることができれば、そこから発展させた新たな実験系の構築が可能になります。この実験から得られた結果を、再度システム側に入力して反映させて、本システムを中心として研究サイクルを繰り返していくことによって、着目している遺伝子群を取り巻く遺伝子制御ネットワークの実像に徐々に迫ることができます。
主要事業内容(DBCLSによるまとめ) ゲノムDNA 塩基配列情報を有効に利用するために、コンピュータソフトウェアの開発、遺伝子転写制御に係わる解析手法の確立、ゲノムDNA 関連計測機器の開発を行なう。産総研(生命情報、年齢軸、糖鎖)、製品評価センター、12企業で以下の事業を分担
・ゲノム比較解析技術(日立他)
・遺伝子配列情報のモデル化技術(山之内他)
・遺伝子発現頻度情報解析技術(日立ソフト他)
・転写制御情報解析技術(住友電気他)
公開状況 成果としては、技術の開発に関する特許と製品化で、データベースは出していない。
プロジェクトに関する公開資料は報告書のみ。
データベース公開状況の分類 一部公開
公開データベース なし
データダウンロードサイト -
公開ホームページ -
実施省庁 経済産業省
事業化関連 -
報告書 1.基本計画( http://www.nedo.go.jp/iinkai/hyouka/bunkakai/15h/37/1/4-1.pdf )
2.事業原簿 (http://www.nedo.go.jp/iinkai/hyouka/bunkakai/15h/37/1/4-2.pdf )
3.プロジェクト概要 (http://www.nedo.go.jp/iinkai/hyouka/bunkakai/15h/37/1/4-3.pdf )
評価報告書 第1回「ゲノムインフォマティクス技術開発」(事後評価)分科会のページ (http://www.nedo.go.jp/iinkai/hyouka/bunkakai/15h/37/1/index.html )
その他文献 ・関連論文発表数:129
・「精密工学が拓く医療技術 遺伝子解析システム」精密工学会誌 Vol.69, No.5
・「ゲノムインフォマティクス技術開発 中間モニタリング評価報告書」
・「バイオテクノロジー研究開発について ゲノムインフォマティクス技術開発プロジェクトについて」工業技術 Vol.39, No.5
・「バイオテクノロジー研究開発について 産業科学技術研究開発制度におけるバイオテクノロジー研究開発施策の今後の展開について 平成10年度バイオテクノロジー関連予算をふまえて」工業技術 Vol.39, No.5