完全長cDNA構造解析 | |
プロジェクト名 | 完全長cDNA構造解析 |
開始年度 | 2000 |
終了年度 | 2001 |
期間 | 2000〜2001終了 |
予算額 | 総額;48.8億円 |
主要研究者(プロジェクト当時の所属機関) | 代表研究者:菅野 純夫(東京大学 医科学研究所) その他の有力研究者: ・磯貝 隆夫(ヘリックス研究所)、 ・野村 信夫(産業総合技術研究所 生物情報解析研究センター)、 ・参加企業(協和発酵工業㈱、大塚製薬㈱、㈱不二家、㈱日立製作所、宝酒造㈱、㈱日立サイエンスシステムズ、日清紡績㈱、ユニーテック㈱、第一製薬㈱、三井情報開発㈱、日立フトウェアエンジニアリング㈱、㈱アイシン・コスモス研究所) |
概要 | 約3万のヒトの全長cDNA配列情報の取得と解析 |
プロジェクトの概要 | 完全長cDNAプロジェクトとヒトゲノムドラフトシークエンス( http://www.nedo.go.jp/bioiryo/bio/index_syokai.html )から引用(2009.3現在、リンク切れ) 完全長cDNAプロジェクトは、可能なかぎり多数の遺伝子の完全長cDNAを取得し、その配列決定を行おうというものである。ただ、遺伝子の発現は時間的・空間的に制御されていて、その量も遺伝子により様々である。したがって、ヒトの持つ全ての遺伝子について完全長cDNAを得ることは困難であると考えられている。NEDO主催の日本のヒト完全長cDNAプロジェクトは3万個を目標としている。 日本の完全長cDNAプロジェクトは図の組織で行われている。すなわち、各種のcDNAライブラリーからクローンを多数分離し、部分配列決定後、完全長と考えられる新規遺伝子を選別し、そのクローンの配列決定を行うと言う手順で進めている。当初、東京大学医科学研究所とヘリックス研究所が選別クローンを供給し、8社(注)からなる配列決定チームで全長配列決定を行っていた。現在は、日立製作所を中心とした3社からなるクローン選別チームが、ヘリックス研究所から供給されるcDNAライブラリーを使用して、クローン分離からクローン選別まで行い、そのクローンを全長配列決定チーム供給する体制になっている。東京大学医科学研究所は独自にライブラリーの作製と部分配列決定を行っており、随時、全長配列決定のためにクローンの供給をおこなうこととなっている。 完全長cDNAを多数取得するためには、cDNAライブラリーの作製法に工夫をする必要がある。なぜなら、mRNAからcDNAを作るのに使用する逆転写酵素が、完全長のcDNAを作る効率が必ずしも高くなく、不完全長のものを多く含むからである。部分配列決定をしながら、多数の完全長cDNAを取得しようとする場合、不完全長のものが多いと効率が悪い。したがって、全体のクローンの中で、完全長のものの割合が高いライブラリーが完全長cDNAプロジェクトでは求められる。このタイプの完全長cDNAライブラリーの作製は日本のお家芸で、われわれが開発したオリゴキャップ法によるもの、林崎らによるキャップトラッパー法によるものがある。NEDOプロジェクトでは20種類以上のcDNAライブラリーを使ったが、すべて、オリゴキャップ法によるものを使っている。 |
主要事業内容(DBCLSによるまとめ) | ミレニアム・ゲノム・プロジェクト最終評価報告書( http://www.kantei.go.jp/jp/mille/genomu/report/17report.pdf )より ・「ミレニアム・ゲノム・プロジェクト」「ヒトゲノム多様性解析プロジェクト」」の一環 ・オリゴキャップ法による完全長ヒトcDNAクローン(東大医科研、及びヘリックス研究所で作成)を十数社の企業に分担して配列決定(3万個の完全長cDNA配列、及び150万個の完全長cDNAの5'末端配列 ヒト完全長cDNA全長配列(3万)、5'1パス配列(138万)を決定しDDBJに登録。 |
公開状況 | コンソーシアム開示の後に、全長配列(3万)、5'1パス配列(138万)共に国際DNAバンクDDBJに登録された。 一括ダウンロードが一部できない。 |
データベース公開状況の分類 | 一部公開,一部共有 |
公開データベース | FLJ-DB( http://flj.lifesciencedb.jp/top/ ) |
データダウンロードサイト | Download Full Length cDNAs( http://cdna.ims.u-tokyo.ac.jp/download.html ) |
公開ホームページ | 完全長cDNA構造解析プロジェクトのページ( http://www.nedo.go.jp/bioiryo/bio/ ) |
実施省庁 | 経済産業省 |
事業化関連 | column - JBIC「NEDOタンパク質機能解析・活用プロジェクトについて」 ( http://www.jbic.or.jp/bio/c/column.html )の中で、JBIC成果コンソーシアムについて記載 1.「完全長cDNA構造解析」成果利用コンソーシアム(1999-2002) 参加機関 65機関(設立会員:15機関 公募会員:50機関) 2.ヒトcDNA末端配列情報利用コンソーシアム(2002-2003) 参加機関 34機関(設立会員:19機関 公募会員:15機関) 3.完全長cDNA機能解析産業利用事業(2002-2006) |
報告書 | 1.平成12年度報告書成果報告書(平成11年度予算分) 2.平成12年度報告書成果報告書(平成12年度予算分) 3.平成13年度報告書成果報告書 NEDO成果報告書サイト( http://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/databaselist )から、プロジェクト名「完全長cDNA構造解析」で検索。 |
評価報告書 | ミレニアム・ゲノム・プロジェクト最終評価報告書( http://www.kantei.go.jp/jp/mille/genomu/report/17report.pdf )(平成17年7月) |
その他文献 | ・「バイオインフォマティクス-基礎と臨床応用-基礎-ヒト完全長cDNAとバイオインフォマティクス」現代医療 Vol.36, No.5 ・「ゲノム医科学と基礎からのバイオインフォマティクス ヒトゲノムデータベース,ホモロジー検索,SNP,プロテオーム解析から疾患解析・創薬への応用まで 第3章 実験支援のためのインフォマティクス 2. cDNA解析データとアノテーション」実験医学 Vol.19 No.11 |