イネゲノム解析プロジェクト | |
プロジェクト名 | イネゲノム解析プロジェクト |
開始年度 | 1991 |
終了年度 | 2004 |
期間 | 1991〜2004終了(第一期1991〜1997 第二期1998〜2004) グリーンテクノ計画(2005〜2006) アグリ・ゲノム研究の総合的な推進(2007) 新農業展開ゲノムプロジェクト(2008〜2011) |
予算額 | 441.6億円(1992〜2008) |
主要研究者(プロジェクト当時の所属機関) | 代表研究者:佐々木 卓治(農業生物資源研究所) その他の有力研究者:松本 隆、宮尾 安藝雄、矢野 昌裕、長村 吉晃(いずれも農業生物資源研究所) 主要研究機関:農業生物資源研究所 |
概要 | イネゲノム配列の解読および遺伝子の機能解明 |
プロジェクトの概要 | イネゲノム研究プログラムの概要( http://rgp.dna.affrc.go.jp/J/index-real.html )から引用 わが国でも農林水産省が1991年に「イネゲノム解析プロジェクト」を本格的に開始しました。このプロジェクトには、日本中の主要なイネ研究者が参加すると同時に、多くの人手と機器を必要とするイネゲノム全般にわたる基盤的解析を、農業生物資源研究所と農林水産先端技術産業振興センター先端技術研究所(略称STAFF研究所)が共同チームを形成して担当することが決まりました。このチームは「イネゲノム研究プログラム、Rice Genome Research Program(略称RGP)」と名付けられました。RGPは1991年から1997年に行われた第1期イネゲノム解析プロジェクトにおいて、3000個を超えるDNAマーカーを遺伝解析によりイネゲノム上に正確に位置づけた分子遺伝地図を作成し、酵母人工染色体(YAC)を用いてクローン化したイネゲノムDNA断片中から、これらのマーカーを含む断片を選び出して整列化し、イネゲノムの約60%の領域をDNAで再現することを行いました。また、イネにおいて遺伝子として実際に働いている約20000種類のゲノム領域の部分的な塩基配列も明らかにしました。 1998年からは、第1期の成果に基づいて、さらに深くイネの遺伝現象の本質を明らかにする目的で、「全塩基配列の完全解読」と、その成果を利用した「イネ遺伝子機能解明」が農林水産省の大型プロジェクトとして開始されました。後者は農業生物資源研究所を中心として日本中の大学や研究機関の主要な研究者が取り組む多くの課題で構成されました。RGPもいくつかの課題について目標達成にむけた協力を行っています。前者は国内ではRGPのみが担当しましたが、全12本の染色体の塩基配列解読は「国際イネゲノム塩基配列解読プロジェクト、International Rice Genome Sequencing Project(略称IRGSP)」に参加した10カ国の協力により行われました。RGPは12本のうちの6本、塩基数にして55%の解読を担当しました。2004年12月にIRGSPによるイネ品種「日本晴」ゲノムの完全解読は終了し、その成果の詳細は2005年8月11日号のNature誌に掲載されました。RGPはIRGSPの中心としての責務を十分に果たし、わが国のイネゲノム研究の国際的主導性の確立に大きく貢献しました。 |
主要事業内容(DBCLSによるまとめ) | ・第1期イネゲノム解析プロジェクト(1991〜1997) 「イネゲノム研究プログラム、Rice Genome Research Program(略称RGP)」(業生物資源研究所と農林水産先端技術産業振興センター先端技術研究所(略称STAFF研究所)の共同チーム)による、分子遺伝地図の作成、YACクローンの整列化。部分的な塩基配列決定。3000個を超えるDNAマーカーを遺伝解析によりイネゲノム上に正確に位置づけた分子遺伝地図を作成し、酵母人工染色体(YAC)を用いてクローン化したイネゲノムDNA断片中から、これらのマーカーを含む断片を選び出して整列化し、イネゲノムの約60%の領域をDNAで再現することを行った。また、イネにおいて遺伝子として実際に働いている約20000種類のゲノム領域の部分的な塩基配列も明らかにした。( http://rgp.dna.affrc.go.jp/J/index-real.html ) ・第2期イネゲノム解析プロジェクト(1998〜2004) 「国際イネゲノム塩基配列解読プロジェクト、International Rice Genome Sequencing Project(略称IRGSP)」によって、2004年12月にイネ品種「日本晴」ゲノムの完全解読が終了。日本は染色体12本のうちの6本、塩基数にして55%の解読を担当。2005年8月11日号のNature誌に掲載。 ・その後 グリーンテクノ計画(2005〜2006) ( http://togodb.dbcls.jp/lsdb_project/show/74 )において「多様性ゲノム解析研究」、「QTL遺伝子解析」および「ゲノム育種技術の開発と実証」を開始。 以後、アグリ・ゲノム研究の総合的な推進(2007) ( http://togodb.dbcls.jp/lsdb_project/show/71 )、新農業展開ゲノムプロジェクト(2008〜2011) ( http://togodb.dbcls.jp/lsdb_project/show/78 )とイネゲノム解析プロジェクトの後継プロジェクトは継続する。 2004 年度にイネゲノム解読完了という一応の区切りはついたものの、実用化研究等のための予算化は続いている。データに関しては、様々なプロジェクトでそれぞれの目的向けのDBが作成されているが、それら多くのDBが整理された形で一箇所で提示されてはいない。他の情報も含めて、農林水産生物ゲノム情報統合DB として統合作業中。 |
公開状況 | イネゲノムに関してはBAC単位で解読完了したものから順次公開することを原則としており、原則全部公開。 |
データベース公開状況の分類 | 共有 |
公開データベース | ・イネゲノム全長配列IRGSP 4.0( http://rgp.dna.affrc.go.jp/J/IRGSP/Build4/build4.html ) ・イネゲノムアノテーションデータベースWhoGA( http://rgp.dna.affrc.go.jp/whoga/index.html.ja ) ・イネゲノム地図統合データベースINE(現在休止中→コンテンツはWhoGAに移行) ・イネゲノムシーケンシング結果( http://rgp.dna.affrc.go.jp/cgi-bin/statusdb/status.pl ) ・ミュータントパネルデータベース( http://tos.nias.affrc.go.jp/~miyao/pub/tos17/ ) ・イネアノテーションデータベースRAP-DB( http://rapdb.dna.affrc.go.jp/ ) ・イネ完全長cDNAデータベース( http://cdna01.dna.affrc.go.jp/cDNA/ ) ・イネ遺伝子発現データベースRED( http://red.dna.affrc.go.jp/RED/ ) ・シスエレメントモチーフ検索データベースPLACE( http://www.dna.affrc.go.jp/PLACE/ ) ・イネゲノムアノテーションデータベースRice GAAS( http://ricegaas.dna.affrc.go.jp/ ) ・イネプロテオームデータベースRPD( http://gene64.dna.affrc.go.jp/RPD/main.html ) ・イネミトコンドリアゲノム情報RMG( http://rmg.rice.dna.affrc.go.jp/ ) ・インディカ品種カサラスのBACライブラリーBLAST検索サイト( http://rgp.dna.affrc.go.jp/blast/runblast.html ) ・イネタンパク構造データベースRPSD( http://structure.rice.dna.affrc.go.jp/ ) ・「アグリ・ゲノム(イネ)」イネゲノム解析研究関連データベース( http://www.nias.affrc.go.jp/project/inegenome/database_list.html ) |
データダウンロードサイト | ・RAP-DB( http://rapdb.dna.affrc.go.jp/rapdownload/ ) ・WhoGA(Rice) ( http://rgp.dna.affrc.go.jp/whoga/download.html.ja ) ・KOME ( ftp://cdna01.dna.affrc.go.jp/pub/data/ ) |
公開ホームページ | ・アグリ・ゲノム(イネ)プロジェクト( http://www.nias.affrc.go.jp/project/inegenome/index.html ) ・イネゲノム研究プログラム( http://rgp.dna.affrc.go.jp/J/ ) |
実施省庁 | 農林水産省 |
事業化関連 | - |
報告書 | ・農林水産技術会議「イネゲノム塩基配列解読の歩み」( http://www.s.affrc.go.jp/docs/kankoubutu/ine_genome/ine_genome.htm ) ・農業生物資源研究所 刊行物( http://www.nias.affrc.go.jp/newsletter/ )に、ニュース、主要な研究成果、年報、研究資料がある。 |
評価報告書 | ・総合学術会議 評価専門調査会(第16回) 「イネゲノム機能解析研究」評価検討会中間とりまとめ(案)( http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu16/siryo4.pdf ) ・総合学術会議 評価専門調査会(第17回) 「イネゲノム機能解析研究」評価報告書(案) - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/siryo1-4.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/sanko1-4-1.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/sanko1-4-2.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/sanko1-4-3.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/sanko1-4-4.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu17/sanko1-4-5.pdf ・総合学術会議 評価専門調査会(第36回) 「イネゲノム機能解析研究」について - http://www8.cao.go.jp/cstp/output/iken021225_4.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu23/sanko3-4-1.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu23/sanko3-4-2.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu23/sanko3-4-3.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu23/sanko3-4-4.pdf - http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu23/sanko3-4-5.pdf ・総合学術会議 評価専門調査会(第78回)議事次第( http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu78/haihu-si78.html ) ・総合学術会議 評価専門調査会(第79回)議事次第( http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu79/haihu-si79.html ) - イネゲノム機能解析研究」の事後評価結果(原案)( http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu79/siryo2.pdf ) |
その他文献 | ・イネゲノム関連論文リスト( http://rgp.dna.affrc.go.jp/J/rgp/publicationlist/publist_j.html ) ・「アグリ・ゲノム(イネ)」業績リスト( http://www.nias.affrc.go.jp/project/inegenome/gt_seika.html ) ・「国際イネゲノム全塩基配列解読プロジェクト(IRGSP)の足跡」蛋白質 核酸 酵素 VOL.48 NO.5 「イネゲノム機能解析関連分野プロジェクトの紹介」蛋白質 核酸 酵素 VOL.48 NO.5 ・「地図に基づくイネのゲノム配列」nature Volume.436 issue no.7052 ・「イネゲノム研究から生まれたゲノムリソースと情報リソース」細胞工学 Vol.26 No.11 ・「イネゲノム全塩基配列解読による植物生命科学の新展開」実験医学 Vol.21 No.12 「植物のゲノム研究プロトコール」細胞工学別冊 植物細胞工学シリーズ14 ・「レトロエレメントからみたイネゲノム」蛋白質 核酸 酵素 VOL.50 NO.3 ・「作物ゲノム研究の先頭ランナーとしての日本におけるイネゲノムの研究」Sci Technol Jpn Vol.18 No.71 ・「イネゲノム塩基配列の概要版」現代化学 2002年7月号 No.376 「農林水産DNAバンク」蛋白質 核酸 酵素 Vol.44 No.1 ・「イネゲノムプロジェクトの展開」Radioisotopes No.253 ・「イネゲノム機能解析研究について 総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価 平成14年」 ・「イネゲノム情報を読む 平成13年」 |